しめじの魅力と栄養効果
しめじは「ぶなしめじ」として通年安定して流通していますが、天然物は9~11月頃が旬といわれています。今回は、しめじの栄養素やその栄養素を活かした調理法を紹介します。
しめじを最大限楽しむ!簡単調理法とレシピ
しめじを美味しく、さらに栄養を効率よく摂取するための調理法をご紹介します。
1.一度冷凍する
冷凍だと風味が損なわれるイメージですが、きのこ類の場合は逆で風味やうま味が増します。しめじを冷凍すると水分が膨張し細胞が壊れます。その際に酵素が働いてうま味を作りだします。この酵素は冷凍時と調理時の2回にわたって働くため、うまみ成分がなんと3~4倍にアップします!
- 石づきを切り、子房に分けて冷凍します。
- 冷凍保存は約1か月可能です。
- 解凍せず、そのままの状態で調理することで栄養素の損失を防ぎます。
2.油を使った料理にする
ビタミンDは脂溶性ビタミンであるため、油と一緒に摂取することで体内への吸収率がより高まります。
- 炒め物や揚げ物に使う
- ドレッシングやマヨネーズをかける
おすすめレシピ: 揚げ出し豆腐のきのこあんかけ
しめじの旨味をたっぷり引き出す絶品レシピです!油を使うことでビタミンDの吸収率がさらに高まります。
詳細なレシピはこちら: 揚げ出し豆腐のきのこあんかけリンク
3.汁ものの料理にする
ビタミンB群は水溶性ビタミンであるため、汁物にすると溶け出した栄養素も一緒に摂取することができます。
- すまし汁や味噌汁
- スープやシチュ
ここがスゴイ!しめじの栄養素
しめじには、体に嬉しい栄養素が豊富に含まれています。
① 食物繊維が豊富
100gあたり(1株)3.7gの食物繊維が含まれており、大半が不溶性食物繊維です。水に溶けにくい性質であるため便量を増やす働きと、便量が増えたことによる大腸の刺激で便を排出する蠕動運動を活発にする働きがあります。
② うまみ成分のグアニル酸がたっぷり
三大うま味成分の一つであるグアニル酸が含まれており、うま味を強く感じさせる効果があります。
③ カリウムが豊富
100gあたり380㎎と他のキノコ類よりも豊富に含まれています。カリウムはとりすぎた塩分を体外へ排出することで血圧を下げたり余分な水も排出するため、高血圧やむくみを予防する効果があります。
④ ビタミンB群が豊富
ビタミンB類の全てが含まれており、特にチアミン(B1)、リボフラビン(B2)、ナイアシン(B3)、パントテン酸(B5)が豊富です。エネルギーの代謝や健康な肌や髪を作る手助けをします。
⑤ ビタミンDが豊富
ビタミンDはカルシウムの吸収を促進し、骨を丈夫にします。野菜や果物、豆、穀類にはほとんど含まれないため、骨の健康のためにはおすすめの食品です。
まとめ
- しめじの旬は9~11月の秋ごろ。
- 一度冷凍したものを使い、油を使った料理または汁物の料理がお勧め
→どちらも当てはまる豚汁はより効率よく栄養を摂取! - 栄養素: 食物繊維、旨味成分、カリウム、ビタミンB群、ビタミンD
参考文献
- 株式会社富喜屋.「ぶなしめじの知っておきたい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】」.株式会社富喜屋.2023-09-23.リンク(2024-12-07)
- 果茄子屋株式会社.「しめじは栄養豊富。しめじに含まれる栄養素とその効果、効果を高める調理法」.果茄子屋株式会社.2023-10-10.リンク(2024-12-07)
- 大塚製薬株式会社.「食物繊維を摂ろう!食物繊維の分類と特性」.大塚製薬株式会社.リンク(2024-12-07)
- 濱裕宜.「おいしさも栄養価も3倍の冷凍きのこ!」.その調理、9割の栄養捨ててます!.株式会社世界文化社.2017.74-75
- 公益財団法人骨粗鬆症財団.「ビタミンDを多く含む食品」.公益財団法人骨粗鬆症財団.リンク(2024-12-10)