
かぼちゃはハロウィンや冬至など秋冬に食べるイメージが強いですが、
一般的な国産かぼちゃの旬は秋から冬にかけての10月~12月です。
収穫は夏から初秋にかけて行われますが、
かぼちゃは収穫したてよりも2~3ヵ月寝かせておくと甘みが増して美味しくなります。

ハロウィンの由来とかぼちゃが定着した理由
ハロウィンはお菓子をもらうイメージが強いですが、そもそもの始まりは2000年以上も前にさかのぼります。
古代のケルト(現ヨーロッパ大陸の広い範囲で、アイルランドやスコットランドなど)では、
11月1日が新年で、前夜の10月31日から、秋の収穫物を集めた盛大なお祭りが開かれました。
またこの日には、死後の世界との扉が開き、先祖の霊が戻ってくるとも信じられていました。日本でいうと「お盆」にあたる日です。
その後ケルト民族はキリスト教化していきますが、祝祭の習慣は残り、
キリスト教会が11月1日を「諸聖人の日」を意味する「All Hallo」と定めたことから、
その前夜=「All Hallo Eve」 が転じて、ハロウィンと呼ばれるようになったと考えられています。
また、かぼちゃをくり抜いて灯りとして使用する「ジャックオランタン」は元々魔除けのアイテムです。
古代ケルトではかぼちゃではなく、かぶを用いて作られていました。
ケルト人がアメリカへいった際、当時のアメリカではかぶを食べる風習がなく生産量が少なかったのです。
対してかぼちゃは生産量も多く、ハロウィンの季節が収穫時期にあたることから、かぼちゃが一般的になっていったと言われています。(諸説あり)
トリックオアトリートの由来
元は魔物たちが人間の家を訪れて「我々をもてなせ。さもなくばひどい目に遭わせる」と言っていたのが今に伝わっている、と言われています。
子どもたちが食べ物を集めて回る風習は古くからありましたが、1920年代に初めてこの言葉が登場し、徐々にアメリカ全土へと広まります。
それがいつしか子どもたちが魔女や怪物の格好をして、「トリック・オア・トリート(お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞ)」と言って、近所の家を回るようになったのです。
現在では、子どもたちと近所の住人が交流する行事となっています。(諸説あり)

かぼちゃの選び方
日本では「西洋かぼちゃ」という品種が主に出回っています。西洋かぼちゃのおいしい見分け方をお教えします。
【1玉を購入するとき】
- ヘタが枯れているもの
- 皮につやがあり、濃い緑で変色している部分が濃いオレンジ色を選ぶ
- ずっしりと重みがある
コルクのように枯れているもの選びましょう。収穫後、一定期間貯蔵されて追熟されている証となります。
オレンジ色のところはかぼちゃと地面が接地していて日が当たらなかった部分です。
その面は中の果肉と近い色をしているので、一部分が濃いオレンジのかぼちゃを選ぶと中身が完熟している可能性が高いです。
実や種がしっかり詰まっています。
【カットかぼちゃを購入するとき】
- 果肉が肉厚なもの
- 果肉が濃いオレンジ色
- 種がふっくらしている
収穫後にでんぷんが糖へ変わる「追熟」で甘くなります。十分追熟している証のため、ホクホク&しっかりした甘みを感じやすいです。
完熟のサインになります。
未成熟のものでは、種が痩せており白っぽく、果肉も水っぽい為追熟できていない可能性があります。
かぼちゃの保存方法
■丸ごと‥新聞紙に包み風通しの良い涼しい場所で保存します。
よく育ったかぼちゃは、厚く硬い外側の外皮で覆われているおかげで、夏に採れたものを冬まで保存しておいてもビタミン類は失われません。
■カット済み‥種とわたを取り除き、ラップを密着させて包み冷蔵庫の野菜室で保存します。
1玉とカットかぼちゃでは選び方や保存方法が異なる点が特徴です。しっかり見分けておいしいかぼちゃを選び、正しく保存ましょう。
今回はハロウィンが近い為、かぼちゃを使った簡単レシピ👉かぼちゃのクリーム煮風🎃を紹介します。
ここがすごい!かぼちゃの栄養素
①βカロテンが豊富
かぼちゃの濃くて鮮やかな黄色はβカロテンです。体内で必要に応じてビタミンAとして働きます。
- 皮膚を健康に保つ(ターンオーバーの促進、乾燥防止)
- 視力の維持(夜間視力の維持、目の網膜にある光や色を感知)
- 粘膜を健康に保つ
(免疫機能の保持、ウイルスや細菌からの抵抗力を高めて感染症などを防ぐ)
②ビタミンCが豊富!
ビタミンCは熱に弱いビタミンですが、かぼちゃに多く含まれているでんぷんが守っているため、加熱しても壊れにくいのが特徴です。
また皮にも含まれているため、皮ごと食べるのがオススメです!
- 肌への美容効果(コラーゲン生成→ハリや弾力の保持)
- 鉄の吸収力を高め、貧血を予防
- 血管や粘膜、骨などを丈夫にする(ウイルスや細菌と戦う白血球をサポート)
- 強い抗酸化作用(有害な活性酸素の働きを抑えて細胞の老化を防ぐ→動脈硬化、心筋梗塞、がんなどのリスク予防やシミ・しわ改善など)
- ストレスへの対抗(アドレナリンの生成に関与)
③ビタミンEが豊富!
「若返りのビタミン」といわれており、老化の原因である過酸化脂質を生成しないように体内の酸化を防いで細胞を守ってくれます。
- 体内の脂質の酸化を防ぐ(老化を防ぐ、動脈硬化予防)
- 血行促進作用(肩こり、手足のしびれなどの軽減)
- 肌のバリア機能を安定(乾燥肌予防、シミ・ソバカスの抑止)
④食物繊維が豊富!
イモ類は主に食物繊維が多いイメージがありますが、100gあたりに対してさつまいも2.8g、西洋かぼちゃ3.5gと、かぼちゃの方が食物繊維総量が多いのです!
不溶性・水溶性両方が含まれているため、腸内環境のみならず、便のかさを増やして腸を刺激するので便秘予防に優れています。
- 便秘予防や腸内環境の改善(腸内の善玉菌のエサとなる、便のかさを増やし腸を刺激する)
- 血糖上昇を抑える(腸内での糖質の消化吸収を穏やかにする)
- 血中の脂質を下げる(コレステロールを吸着し体外へ排出)