れんこん

れんこんは秋から冬にかけての10~2月が旬といわれています。
旬のれんこんは糖分がより多く甘みやうまみが増すといわれています。
旬ではない時期だとみずみずしくシャキシャキした食感であっさりした味になるといわれています。
また切り方や調理方法によって食感が変わり楽しめる野菜です。
旬の時期や切り方で食感や味わいが変わる、奥深い魅力のれんこんについてお伝えします。

おいしいれんこんの選び方

  • 形は太くて丸く、まっすぐしているもの
  • 重量感があり、しっかりとした硬さを感じるもの
  • 穴が小さめのもの
  • 表面や穴が、白くなっており切り口がきれいなもの
  • 表面につやがある

穴の内側や切り口が黒くなっているものは時間が経過し鮮度が落ちている証拠です。
また表面はだんだんとつやがなくなり、茶色いしみのようなものができます。

れんこんの保存方法と切り方・下処理について

【保存方法】

切り口が見えるカットされたれんこんは、ラップでぴったりと包み野菜室で保存しましょう。
また、保存容器へ入れる際は、れんこんが被るくらいの水を入れてふたをします。

【切り方】

れんこんは切る向きによって食感が変わります。
繊維にそって厚めの縦切りにすると歯応えがのこります。
繊維を断つように切る輪切りでも、薄くスライスしたものはシャキシャキに、
厚く切って水にさらし煮るとホクホクとした食感になります。


画像引用:ベジデイ“れんこんの下ごしらえ おいしく食べるための切り方&あく抜き”株式会社カゴメ(2022-12-26).(2025-9-10)

【下処理】

切ったあとのれんこんは色が変わりやすいため、すぐに水にさらしてアク抜きをし、空気にふれないようにしましょう。

酢水につけるとれんこんのでんぷん質の働きがとまり、よりシャキシャキした食感になります。
★ちらし寿司やサラダのトッピングにおすすめ

水のみにつけるとホクホクとした食感を残せます。
★煮物を調理するときにおすすめ

切り方や下処理方法を変えるだけで、食感を変えることができます。用途や好みの食感に合わせて使い分けて調理してみてください。

料理

今回はれんこんの粘り気を利用したレシピを紹介します。👉れんこんもち

ここがすごい!れんこんの栄養

① ねばねばの正体はペクチン!

れんこんを食べるときに粘り気がでてきますが、これはペクチンという食物繊維の一種です。
水に溶けやすい食物繊維で、果物の皮や芯・種の周りに多く含まれており、食品にとろみをつける「ゲル化作用」があることから、
ジャムやゼリーなどの加工品によく使われます。

【ペクチンの効能】

  • 整腸作用や便通の改善(ペクチンが腸内で水分を吸収してゲル化し、便を柔らかくする)
  • 腸内細菌の改善による免疫機能向上、肌荒れの改善(善玉菌の活動を活発化)
  • 血糖上昇を緩やかにしたり、血中コレステロール(特に悪玉コレステロール)の低下(腸内での吸収を緩やかにする)

② タンニンが豊富

れんこんを切ると、切り口が黒く褐変します。
これはタンニンといい、ポリフェノール(植物が紫外線や病原菌などの外的ストレスから守るために作り出す成分)の一種で、赤ワインや茶葉に含まれる渋み成分です。
口に含み粘膜のタンパク質と一緒になると、口の中が引き締まるような感覚(収れん性)が特徴です。

【タンニンの効能】

  • 下痢の改善、止血作用(胃や腸の粘膜を保護し引き締め、炎症を抑える)
  • 毛穴の引き締めや髪の強度を高める(キューティクルを修復、ハリ・コシをだす)
  • 抗酸化作用や抗菌作用

③ ビタミンCが豊富!

実はみかんよりもビタミンCが多く含まれており、100gあたりみかんの1.5倍ほど含まれています。
ビタミンCは熱に弱いですが、れんこんのでんぷんによって守られているため、加熱調理しても比較的壊れないのが特徴です。

【ビタミンCの効能】

  • 肌への美容効果(コラーゲン生成→ハリや弾力の保持)
  • 鉄の吸収力を高め、貧血を予防
  • 血管や粘膜、骨などを丈夫にする(ウイルスや細菌と戦う白血球をサポート)
  • 強い抗酸化作用(有害な活性酸素の働きを抑えて細胞の老化を防ぐ→動脈硬化、心筋梗塞、がんなどのリスク予防やシミ・しわ改善など)
  • ストレスへの対抗(アドレナリンの生成に関与)

まとめ

おいしいれんこんを選びましょう。

  • 丸く太くて、まっすぐで、重量感があり硬いもの
  • 表面につやがあり、穴が小さく切り口が白いもの

れんこんは切り方やアクを取る際のつけ汁により食感が異なるため、自身の好きな食感で食べてみましょう。

以下の栄養素が含まれています。

  • 整腸作用や便通改善が期待できるペクチン
  • 下痢の改善や抗酸化作用・抗菌作用のあるタンニン
  • 貧血予防や強い抗酸化作用のあるビタミンC

参考文献

  • まごころケア食“れんこんの栄養 アンチエイジングにも効果的”株式会社シルバーライフ.リンク(2025-9-10).
  • ベジデイ“れんこんの下ごしらえ おいしく食べるための切り方&あく抜き”株式会社カゴメ(2022-12-26).リンク(2025-9-10).
  • 著コッタコラム“ペクチンの効果とは?整腸作用やコレステロール低下などについて解説!”(2025-5-1).リンク(2025-9-10).
  • わかさの秘密“タンニン・タンニン酸”わかさ生活(2014-4-19).リンク(2025-9-10).