冬から春にかけて旬を迎える「カリフラワー」は、ブロッコリーと同じ仲間で、真っ白なつぼみが特徴の花野菜の一種です。
クセが少なく、スープやサラダ、炒め物、グラタンなど、さまざまな料理に使いやすいことも魅力のひとつ。
特に注目したいのは、豊富に含まれるビタミンC
淡色野菜の中でもトップクラスの含有量で、美肌効果や免疫力アップ、抗酸化作用などが期待できます。
また、加熱しても壊れにくいという特性を持っているため、調理しても栄養をしっかり摂ることができます。
今回は、そんなカリフラワーの魅力をより深く知っていただくために、栄養素や選び方、種類や保存のコツをご紹介します。
寒さが増すこの季節、体調管理が気になる方も多いのではないでしょうか?
旬のカリフラワーを毎日の食事に取り入れて、元気に冬を迎えましょう!

カリフラワー

おいしく食べるために ー保存方法と調理のポイントー

カリフラワーの選び方

まずは、お店で選ぶときのチェックポイントを押さえておきましょう。
新鮮でおいしいカリフラワーを選ぶためには、以下の点に注目☑️

  • つぼみが開いておらず、ぎゅっと締まっているもの
  • 全体的に白く、丸みがあり、重みがあるもの
  • 茎が伸びすぎておらず、葉が青く新鮮であること
  • 変色や傷みがないもの

これらの条件を満たすものは、鮮度が高く、甘みや食感もしっかりしています。

長持ちさせる!カリフラワーの保存方法

カリフラワーは比較的傷みやすい野菜。特に注意したいのは、高温による開花や変色。
20℃以上の暖かい場所に置くと、つぼみが開きやすくなるため、常温での保存は避けましょう。

【保存のコツ💡】
①濡らしたペーパータオルで包む
②そのままポリ袋に入れる
③冷蔵庫の野菜室で保存

こうすることで、適度な湿度を保ちつつ乾燥や変色を防げます。
それでも時間が経つと白いつぼみはくすんでしまうので、2〜3日以内に使い切るのが理想的です。
新鮮なうちに正しく保存することで、風味や栄養をしっかりキープできます。

調理で栄養を逃さないポイント

カリフラワーは、加熱してもビタミンCが壊れにくいという特性を持っています。
そのため、さまざまな調理法で栄養をしっかり摂ることが可能です。
特におすすめは蒸し調理。茹でるよりも栄養素の流出が少なく、カリフラワー本来の甘みも引き出せます。
また、意外と見落とされがちな茎の部分もビタミンCが豊富。皮を薄くむいてスライスすれば、炒め物やスープにも活用できます。
今回のレシピ👉カリフラワーのクリームスープをご紹介します! 

レシピのひと手間>>茹でる際にレモン汁を少量加えると、変色を防ぎ、白く美しい仕上がりになります。ビタミンCの損失も抑えられます。

カリフラワーの効果がすごい! ー美肌・免疫力アップ・老化予防までー

見た目は地味でも、実はすごい健康パワーを秘めています。中でも注目したいのが、豊富なビタミンCです。
加熱しても壊れにくいという特長があり、料理に取り入れやすいのもうれしいポイント。
今回は、そんなカリフラワーに含まれる栄養素とその健康効果をご紹介します!

①美白・美肌効果

カリフラワーに豊富に含まれるビタミンCは、肌の透明感を保ち、美白をサポートしてくれる栄養素の代表格です。
紫外線を浴びると肌の中でアミノ酸の一種「チロシン」が、酵素「チロシナーゼ」の作用により黒い色素「メラニン」へと変化します。
これがシミやそばかすの原因になります。
ビタミンCはこのチロシナーゼの働きを抑え、メラニンの沈着を防ぐことで、透明感のある肌を保ち、美白をサポートしてくれます。
さらに、ビタミンCはコラーゲンの合成を助け、肌のハリを維持したり、しわ予防、傷の回復促進にも役立ちます。

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②免疫力アップ効果

風邪をひきやすい方にこそおすすめなのが、カリフラワー。
ビタミンCには免疫力を高める作用があり、ウイルスや細菌から身体を守るために重要な栄養素です。
風邪をひいたときには血中のビタミンC濃度が低下し、回復に伴い濃度が上昇することも確認されています。
また、白血球の働きを活性化させ、病原菌を攻撃して免疫力UP。
カリフラワーを日常的に取り入れることで、風邪予防につながります。

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③ストレスをやわらげる効果

ストレスを感じると、私たちの体は「アドレナリン」というホルモンを分泌して、防衛体制をとります。
このアドレナリンの生成に多くのビタミンCが使われるため、ストレスが多いとビタミンCが急速に消費されてしまいます。
精神的なプレッシャーだけでなく、暑さ・寒さ・睡眠不足・喫煙・騒音など、日常の中にもストレス要因は多数存在します。
カリフラワーのようなビタミンC豊富な食材を継続的に摂取することで、ストレスによる体へのダメージを軽減し、強い体づくりが期待できます。

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④老化・病気から体を守る効果

年齢とともに気になってくる「体の老化」。中でも「血管の老化」は、心筋梗塞や脳卒中などの生活習慣病の大きな原因になります。
実はカリフラワーには、そんな老化や生活習慣病を予防する栄養がたっぷり含まれています。
中でも注目したいのが、「MATS(マッツ)」という成分。
これはカリフラワーに含まれる特有の栄養素で、体のサビの原因となる「活性酸素」を取り除く力(=抗酸化作用)があります。
これにより、血管に血のかたまり(血栓)ができるのを防ぎ、動脈の健康を守るとされています。

さらに、他にもこんな成分が含まれています。

  • アリルイソチオシアネート:辛み成分。血液をサラサラにし、血栓予防
  • フィトステロール:コレステロールの吸収を抑えて、動脈硬化を予防
  • グルコシノレート:老化の原因となる物質を体の外に出す働きをサポート

血管が老化すると、心臓や脳の病気を引き起こす原因にもなります。
そうしたリスクを減らすためにも、栄養バランスのとれた食事と、無理のない運動を日々の習慣に取り入れることが大切です。

まとめ

【おいしいカリフラワーの選び方】

  • つぼみがぎゅっと締まり、白くて丸みがあり、重みのあるものを選びましょう。
  • 茎が伸びすぎておらず、葉が青くて新鮮なものが◎。
  • 変色や傷みがないものは鮮度が高く、甘みや食感も良好です。

【保存方法】
カリフラワーは高温と乾燥に弱く、常温保存はNG。以下の手順で冷蔵保存しましょう。
1. 濡らしたペーパータオルで全体を包む
2. ポリ袋に入れる
3. 冷蔵庫の野菜室で保存
※保存は2〜3日が目安。くすみや開花を防ぐためにも早めに使い切りましょう。

【おいしい食べ方】

  • 蒸し調理が特におすすめ。ビタミンCの流出が少なく、甘みも引き立ちます。
  • 茎の部分にも栄養が豊富。皮を薄くむいてスライスすれば、炒め物やスープにも使えます。
  • 茹でる際にレモン汁を少量加えると変色防止&栄養キープに効果的です。

【栄養効果】
カリフラワーには、以下のような健康効果が期待できます。

  • ビタミンC:美白・美肌、免疫力アップ、ストレス軽減に効果
  • MATS(マッツ):抗酸化作用で血管の老化や動脈硬化の予防に
  • アリルイソチオシアネート:血液をサラサラにし、血栓予防
  • フィトステロール:コレステロールの吸収を抑え、生活習慣病予防に
  • グルコシノレート:老化の原因物質を体外へ排出

参考文献

  • わかさ生活.”わかさの秘密 カリフラワー”.わかさ生活.リンク(2025-8-6).
  • わかさ生活.”わかさの秘密 ビタミンC”.わかさ生活.リンク(2025-8-20).
  • 食や農を学ぶ-JAグループ.”カリフラワー とれたて大百科”.JAグループ.リンク(2025-8-20).
  • 飯田薫子,寺本あい“一生役立つ きちんとわかる栄養学“. 株式会社西東社.2019,p244