ズワイガニは11~3月、タラバガニは1~5月と9・10月、毛ガニは通年取れます。
カニの旬は冬のイメージが強いかもしれませんが1年中楽しむことができます。
今回はかにの魅力をお伝えしていきます。

3大かにの特徴

かにの種類で有名なものがタラバガニ、ズワイガニ、毛ガニです。各々食感や特徴が異なり、料理によってもおすすめの種類があります。

たらば

タラバガニ

別名「かにの王様」とも呼ばれる大型のカニです。プリっとした食感で、身がぎっしり詰まっています。
カニみそは茹でる段階で捨ててしまうため、カニみそが入っていない状態で販売されます。
足は6本で、足を広げると1mにもなり巨大です。全身にとげがあり、ごつごつとした見た目が特徴です。
オススメ調理法:カニ鍋、焼きガニ、カニしゃぶ、ボイルなど

たらば2
ずわい

ずわいがに

柔らかい身が特徴です。うまみが強く上質な出汁が取れます。
カニみそは濃厚でクリーミーかつコクがあります。
小さな甲羅で長い脚が10本あり、表面がツルツルしたとげの少ないカニです。加熱すると赤く色が変わります。
オススメ調理法:刺身、カニ鍋、カニしゃぶ、ボイルなど

ずわい2
毛ガニ

毛ガニ

ふんわりとした身と甘くて濃厚な蟹味噌が魅力です。
甲羅と脚全体が短い毛で覆われ、脚が短くずんぐりとした重量感のある姿が特徴的です。
オススメ調理法:ボイル、蒸し料理 、カニ鍋 、グラタン 、味噌汁、 雑炊 、天ぷら、 酢の物など

毛ガニ2

種類によって、適した調理法が異なります。迷った際はボイルやカニ鍋にして召し上がってみてはいかがでしょうか。
ただしカニは高価であるため、日常的に取り入れるとなると難しいですよね。
今回は手軽な缶詰を利用し、カニの栄養が効率よく取れて2日酔い防止にも効くレシピを紹介します。
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ここがスゴイ!かにの栄養素

カニには、体に嬉しい栄養素が豊富に含まれています。

①アスタキサンチンが豊富

カニの赤色はアスタキサンチンといって、天然色素によるものです。鮭やエビにも含まれています。
活性酸素(他の物質を酸化させる力が非常に強い酸素)の中でも毒性の強い一重項酸素を除去する力や、脂質の過酸化を抑制する力に優れています。
一重項酸素を除去する力はリコペン(トマトに含まれる色素)の1.6倍、β―カロテン(色の濃い野菜に含まれる色素)の4.9倍、脂質の過酸化を抑制する力はビタミンEの1,000倍と言われています。
【主な効能】

  • 肌の潤いを守る
  • 運動疲労の軽減
  • 眼精疲労軽減
  • 認知機能改善
  • 抗紫外線効果

②タウリンが豊富

タウリンはたんぱく質が分解される過程でできる、アミノ酸に似た物質です。
なおタウリンは人の体内でも作られますが、必要量に満たない分を食品から取り入れなければいけません。
ちなみに市販で販売されている栄養ドリンクにも、タウリンが配合されているものもあります。
タウリンは水に溶けやすい栄養素のため、加熱する場合は煮物や汁物、鍋など汁ごと食べられる料理に向いています。
【期待できる効能】

  • アルコールを分解して体外へ排出しやすくする、肝臓の機能のを向上させる(肝臓での解毒作用)
  • 血液中のコレステロールを減少させる(吸収を抑える働き)
  • 筋肉のダメージを軽減(疲労感の軽減)
  • 網膜の保護(目の疲れの軽減)

③亜鉛が豊富

特にタラバガニに多いと言われています。健康を維持するために重要な栄養素です。
【主な効能】

  • 味覚の維持
  • 鼻や口などの粘膜を保護し、免疫機能を維持(体内に侵入する細菌やウイルスに対抗)
  • たんぱく質の合成

④実はヘルシー食材!

種類にもよりますが、低カロリー・低脂質です。
脂質が少なくたんぱく質が多く含まれているため、脂質を控えながらたんぱく質を摂取したい方にもおすすめです。

※100gあたり カロリー(kcal) たんぱく質(g) 脂質(g)
かに(平均) 70~80 14~17 0.5~1.1
鶏ささみ 107 24.6 1.1
鶏むね肉(皮なし) 113 24.4 1.9

まとめ

使用用途でかにの種類を使い分けましょう。
【期待できる効能】

  • 疲労回復や抗酸化作用のあるアスタキサンチン
  • 疲労軽減や肝機能保護のタウリン
  • 味覚の維持や免疫機能維持をする亜鉛
  • 低脂質で高たんぱく質な食材

参考文献

  • ユーグレナ「蟹って身体に良いの?蟹に含まれる栄養素と期待できる嬉しい効果について解説!」ヘルスケアラボ(2022-2-17).リンク(2025-5-30).
  • さんチョク「蟹の種類一覧!おいしいランキングと見分け方や違いを解説」株式会社Workplays(2024-12-11).リンク(2025-5-30).
  • 富士化学工業「アスタキサンチンの魅力」富士化学工業株式会社.リンク(2025-5-30).
  • 大正健康ナビ「タウリン」大正製薬グループ.リンク(2025-5-30).
  • からだサイエンスラボ「アスタキサンチンエビデンス」富士フィルム.リンク(2025-5-30).
  • 疲れに効くコラム「タウリンの効果、疲労回復の作用」大正製薬グループ.リンク(2025-5-30).